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農業大国・ハンガリー
ハンガリーの国土は北海道より少し大きいぐらいですが、人口は北海道の倍に満たない1000万人弱です。国土の大半が平原と高原であることから、国土の60%近くが農地です。
ハンガリーのハチミツは、ヨーロッパで最も評価されています。アカシアのハチミツだけでなく、アカシア以外の花の蜜も混じった百花蜜も味わいがあり、とてもおいしいです。街中のスーパーではハチミツがたくさん並んでいるのですが、同様に多く並んでいる定番商品に小ニシンの缶詰があります。海水魚のニシンがなぜハンガリーで人気なのかは不明ですが、リーズナブルでおいしいです。
ハチミツなどの輸入も
フォアグラはフランスが最大の消費国であり、生産国なのですが、ハンガリーも多くのフォアグラを生産、消費し、フランスや日本に輸出しています。日本でフォアグラが一般的に食べられるようになったのは、ハンガリーから安くておいしいフォアグラが輸入されるようになったためと言われています。
株式会社 La Baratではフォアグラの輸入はしませんが、将来的にはハチミツやニシンの缶詰などのおいしいハンガリーの食品も扱いたいと思っています。
純度抜群のアカシアハチミツ輸入へ
2022年3月ごろ、ハンガリーのパンノンハルマの養蜂家からハチミツを輸入することにしました。
2021年初夏、ハンガリー西部のパンノニア平原のアカシアの林が花を咲かすころ、いつもは花を咲かせるベニバナなどが咲かず、ミツバチたちが集めてきたのはアカシアの花からの蜜ばかりでした。そのハチミツは、採取したハンガリー人養蜂家も驚くほど透明で、雑味のないきれいな味わいのハチミツでした。ハチミツのよさがあるにもかかわらず、雑味がほとんどないこのハチミツは、あらゆる食材の味を邪魔しない稀有なものです。
「今年のアカシアハチミツは、すごいですよ。純度95%です」
そんな話を聞いたのは、昨年の晩夏でした。
情報を寄せてくたれは、ハンガリーワインの輸入先・Winexportと弊社・La Baratとの調整役をしてくれているハンガリー人の友人でした。彼は若きころ、宇治茶産地として有名な京都・和束町でインターンシップとして働いたことのある男性で、今は通訳者として働いているのですが、幅広いネットワークからそんな情報を聞きつけたのです。
ハンガリー産のハチミツは日本にも数多く輸入されていますが、ヨーロッパでもその美味しさが知られています。その評価の高いハンガリーの養蜂家が驚くほどの純度ですから、さっそくサンプルを送ってもらったところ、水飴と見まがうほどの透明さでした。しかし、味はしっかりハチミツです。夾雑物がないからでしょう、冷たい場所に置いても固まることなく、雑味もありませんでした。
ハンガリー人はハチミツが大好きですので、ブダペストのスーパーには必ず多くのハチミツが並んでいます。よく目にするのが、アカシアのハチミツAcaci Mezsと、さまざまな花のハチミツが混ざったBilago Mezs(百花蜜)です。アカシアの方が5割ほど値段が高く、色も薄く、雑味が少ないのが特徴でした。
ですので、純度の高さは間違いないと思えたのですが、「95%の根拠」も必要です。そこで、養蜂家のNagy Balazsさんにお願いし、現地の検査機関で分析してもらったところ、アカシアの花粉率は29%を超えていました。実はこれでは95%の根拠にはならないのですが、ハンガリーではアカシアの花粉率が15%を超えれば、アカシアのハチミツを名乗ることができますので、純度抜群であることは確実に言えるとの結論に達しました。
ハンガリーの人たちにとっても、雑味のない貴重なアカシアハチミツは重宝されているのですが、Nagy Balazsさんにとっては海外への輸出は初めて。日本人に喜んでもらおうと、貴重な純度抜群のアカシアハチミツを全量輸出してくれることになりました。
今回、輸入を決めるに際し、多くの人に試してもらいました。ワインを扱っている関係から、多くのバーテンダーの方々にも味わってもらいましたが、彼らは口をそろえて「美味しい」と言いました。
奥さんと3人の子供とともに日々養蜂に精を出しているNagy Balazsさんのハチミツをぜひご賞味ください。