代表ごあいさつ

ハンガリーを近い国にするためのワイン

株式会社 La Barat(ラボラ)の願いは、日本にとってハンガリーをより近い国にすることです。扱う商材は、2019年6月にハンガリーを旅した飯塚隆志が現地で味わい、惚れ込んだトカイワインなどのハンガリーワインが中心です。 ハンガリーは日本語を学ぶ若者が多い親日国ですが、多くの日本人にとってハンガリーは遠い国です。しかし、世界に誇る伝統と文化を持ち、「ドナウの真珠」と評される美しい景観を誇る国です。親日国のハンガリーを遠い国のままにしておくのは、すごくもったいないことだと思うのです。
美食王国の誇るトカイワイン

フォアグラ、マンガリッツァ豚、カモ、ハチミツ、チョコレート、そしてハンガリー人がこよなく愛する香辛料のパプリカ。ハンガリーはヨーロッパの中で美食王国として知られていますが、この美食王国がもっとも誇るのはトカイワインです。世界三大貴腐ワインと評されるトカイワインは、ハンガリー東部のトカイ村とその周辺でのみ造られています。味わいだけでなく、香りまでもが「蜜そのもの」と言いたくなるトカイワインは、一度経験すれば忘れられないものになるでしょう。
蜜の香りと蜜の味

トカイワインのもつ蜜そのものの香りと味わいが、「トカイワインを輸入できないものか」との思いを抱かせました。29年間務めた新聞社をやめ、ハンガリーに行くことを決めていた2019年5月、ワインの試飲会に参加する機会を得て、高級トカイワインを口にしました。驚きました。蜜の香り、蜜の味わいだったからです。 それから2週間後、17泊のハンガリー滞在中、トカイワインを含む多くのワインを飲む機会を得ました。ハンガリーは共産圏の国だった名残り、そして今も農業大国だからなのでしょう、物価がとても安く、現地のトカイワインの値段は、試飲会で飲んだトカイワインの価格と比べるとはるかに安いものでした。 「もし、これをリーズナブルな価格で仕入れられたら・・・」。そう思いました。
事業化こそ、その国を知る近道

何本も持ち帰り、バーのマスターやソムリエ、友人、知人に飲んでもらい、高い評価が得られました。特に香りに対する評価が高く、輸送の壁さえ乗り越えれば、多くの日本人に支持されると感じました。大学時代の仲間2人も事業化への労をかってくれました。2人ともトカイワインとハンガリーという国に魅力を感じたからです。 日本においてハンガリーとワインは結びつきにくいため、販売先の中心を飲食店にする予定でした。試飲会を開いてその良さを知っていただいて、扱っていただく。そんな方針でしたが、新型コロナウイルスの影響もあって、ネット販売にも力を入れることにしています。レストランやバーへの展開は徐々に、徐々にということになると思いますが、多くの人にトカイワインを含むハンガリーワインの魅力、そしてハンガリーという国そのものの魅力を知っていただき、日本とハンガリーの友好関係発展に少しでも貢献できればと考えています。 La Baratという社名は、トカイワインにゆかりの深いフランスの定冠詞「La」と、ハンガリー語「Barat(友)」を併せています。

2020年7月1日 株式会社La Barat 代表取締役 飯塚隆志

(Photo:Kohki Nishikawa )

【略歴】

1966年
兵庫県生まれ
1989年3月
関西大学社会学部卒業
1990年5月
全国一般紙に記者職で入社 (地方総支局、社会部、政治部、経済部、地方部 配属)
2019年4月
同社退社
2019年11月
株式会社La Baratを設立 代表取締役に就任