現代ハンガリーの生活


ハンガリーは1989年に共和国を成立させ、ソ連のくび木から脱しましたが、今も金銭的には豊かではありません。しかし、農業大国であること、さらには歴史と歴史的な建造物を大事にするお国柄のためか、生活にゆとりが感じられます。また、独自通貨を維持していますが、EUにもシェンゲン協定にも加盟しているため、日本人でもハンガリーに入国すればEU域内を自由に行き来できます。
ゆとりある生活

ハンガリーの人口は980万人と、日本の人口の10分の1以下です。国土は日本の4分の1程度ですので、国土の多くには農業地帯が広がっています。首都・ブダペストの中心部にも高層ビルはありません。王国時代の建物も多く残っているため、落ち着いた街並みを形成しています。通りには、テラスのあるレストランも多く、街の景色を楽しみながら食事や飲み物を楽しむ人が多くみられます。 GDPは1523億ドル。主要産業は機械工業や化学・製薬工業、農業、畜産業です。スズキ自動車は早くからハンガリーに工場を進出させており、日本との貿易関係は輸出入とも自動車関連が多くなっています。 1人当たりGDPは15531ドルと、200万円以下です。日本に比べると低く、多くの人が年収200万円~400万円で生活していると言われます。しかし、農業大国であるために食料品は安く、付加価値税(VAT)もほとんどの食料品にかからないため、日々の生活にはそれほどお金がかからないようです。レストランの値段も日本よりはるかに安いです。
乗り物好きのハンガリー人

ブダペストの中心部では地下鉄やトラム(路面電車)、バスが縦横無尽に走り、徒歩での観光もまったく苦になりません。その一方で、ハンガリー人には自転車愛好家も多く、自転車は街に溶け込んでいます。郊外には自転車レーンが設置されているほか、鉄道には自転車をそのまま載せることができるスペースが用意され、旅先を自転車で巡る小旅行を楽しむこともできます。
レンタルバイクでドナウを遡上

ブダペストにはレンタルバイク屋さんが多く、比較的安価に自転車を借りることができます。レンタルバイクの多くはクロスバイクですので、街乗りにはピッタリ。ドナウ川沿いなどには自転車専用道が整備されており、快適に走ることができます。 純粋な街乗りだけなら、シェアサービスの自転車を活用することもできます。緑色の自転車を貸し出すステーションは街のあちこちにあり、乗りたい時に乗れて、返したい場所で返すことができます。
日本とは150年の関係

ハンガリーは2004年にEUに加盟しましたが、通貨はフォリントという独自通貨を維持しています。また、2007年にはシェンゲン協定に加盟したため、日本人であってもハンガリーに入国すれば、EU域内を自由に行き来できます。また、日本からハンガリーに行くのに観光ビザは不要です。数年前からワーキングホリデーを活用できるようになったため、ハンガリーで働く日本の若者も増えています。ハンガリーの大学に留学する学生、英語留学する人も多いです。 日本とハンガリーは2019年、外交関係開設150周年を迎え、さまざまなイベントが繰り広げられました。