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2022年04月14日

ハンガリーと縁の深いスロバキアに行きました。

ハンガリー滞在3日目の2022年4月11日。養蜂家やワイナリーを訪ねるのが数日先であることから、5度目の渡航にして初めての「国外」、スロバキアの首都・ブラチスラバへ行きました。鉄路片道2.5時間、1500円程度ですので、気軽に行けたのですが、最大の目的はマスクの違いで果たすことができませんでした。

今のハンガリーは北海道より少し大きい程度の国土ですが、かつて大ハンガリー時代と呼ばれる広い国土の時代がありました。今は北に隣接するスロバキアも版図の中に入っていたのですが、単に「版図に入っていた」だけではない、深い関係があります。

西暦1000年にハンガリー王国を成立させた聖イシュトヴァーン1世がスロヴァキアにほど近いドナウ川の南側に生まれただけでなく、オスマン帝国にブダペストを攻め取られた16~19世紀の間に、その首都をブラチスラバに移したことがあるのです。ですから、ブラチスラバの教会、聖マルティン大聖堂ではこの間にハンガリー国王の戴冠式が行われ、ブラチスラバ城には聖イシュトバーンの王冠のレプリカがあるというのです。

目的はブラチスラバ城にその王冠を見に行くことだったのですが、入り口で断られました。

理由はマスクです。

ハンガリーでは新型コロナの感染が小康状態にあり、最近になって政府が「マスクをつけなくてもよい」と宣言したので鉄道の車内でもマスク姿の人がいなかったのですが、スロヴァキアに入ってからは乗車してくる人たちの中にはマスク姿がありました。

街中でも同様で、ハンガリーより気を使っており、外ではマスクをしない人も、建物の中に入る時はマスクをする、といった状況です。

もちろん、私も不織布マスクで現地の状況に合わせていたのですが、ブラチスラバ城は感染リスクをより軽減できるマスクでないと入場できなかったのです。

やむなく、戴冠式が行われた教会を訪ね、旧市街地を散策した後にブダペストに戻りました。

王冠を見る目的は果たせませんでしたが、EU域内では国境越えをなんのチェックもなしに果たせることを確認できました。

スロバキアに入った車内で変化があったのは、マスク姿の人が増えたことと、チケットのチェックがあったことだけです。

ただし、たまにパスポートの提示を求められるそうですので、持参しておくに越したことはないようです。

2022.4.14 飯塚隆志