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2021年08月18日

新型コロナワクチンをめぐるハンガリーと日本の関係

ハンガリー出身の女性研究者によるmRNAをめぐる発見が、モデルナとファイザーの新型コロナワクチン開発に大きく寄与しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/world-situation/detail/hungary.html

この話は半年以上前に耳にしていたのですが、そこにiPS細胞の開発者、山中伸弥氏がモデルナというユニークな米国ワクチン開発会社を介して関わっていたとの話はながらく知りませんでした。

https://mainichi.jp/articles/20210329/ddm/007/040/039000c

http://www.knak.jp/ta-sangyou/pharma/Katalin%20Kariko.htm

 

カタリン・カリコというハンガリー出身の米国人女性研究者は、ワクチン開発の立役者として取り上げられ、ノーベル賞候補の1人に急浮上。娘が五輪金メダリストであることにも注目されました。

ハンガリーは人口1000万人に満たない国ですが、ノーベル賞受賞者は多く、ルービックキューブの開発者や投資家のジョージ・ソロスの母国であることでも知られています。根気強い国民性なのだと思いますし、そのような国民性が日本に親和性を持たせているのかもしれません。

 

カタリン女史の研究成果とiPS細胞を結びつけたのが、モデルナの創業者です。カタリン女史が毎日新聞の取材に答えたところによると、「私たちの論文を最初に注目したのはモデルナを創業した幹細胞生物学者のデリック・ロッシ氏」で、「山中伸弥氏が開発したiPS細胞を作る過程におけるmRNAの活用」時に、カタリン女史のmRNAをめぐる研究成果が生かされたというのです。

 

日本のワクチン接種率は世界的にみても大変悪く、その結果が五輪無観客だったと思うのですが、そのワクチン開発、増産に日本が大きく貢献していたというのはなんとも皮肉な感じです。

 

いずれにせよ、新型コロナワクチンをめぐり、ハンガリーと日本にこんな関係があったことは、ハンガリーと日本との関係を深めていく一助になりたいと願うLa Baratとしてとても興味深く、みなさんにぜひとも知っておきたく思い、ここに記しました。