王国前史
古代にパンノニアと呼ばれていたハンガリーは紀元前1世紀にローマに占領されましたが、4世紀後半にフン族が侵入。今のブルガリアやルーマニアの一部を含む独立国家が誕生しました。アティラ王の時代にはローマ帝国の一部も支配下に収めましたが、アティラが40歳で死亡したため、フン族が内部分裂しました。その結果、6世紀にはアヴァール民族が侵入、8世紀にはフランク王国の支配下になりましたが、9世紀にはいるとウラル山脈を起源とするマジャル人(ハンガリー人)が移住し始めました。
ハンガリーではHungaryのHun(ハン)は「フン族のフンから来ている」との説が根強く聞かれます。この説の真偽は不明ですが、駐日ハンガリー大使館の説明文に「定住したユーラシア大陸のもっとも西に住むアジアの民の暮らす国」との記述があるほど、ハンガリー人の中にはアジア人意識があるのも事実です。
また、アティラ王はハンガリー以外の西側の国々では残虐な王として見られてきた面がありますが、ハンガリーでは今も国父、英雄であり、アティラの名を持つ人も多いです。ワイナリーにもアティラ・ワイナリーという素晴らしいワイナリーがあります。