専門家、三大貴腐ワイン中の最古で一致
世界三大貴腐ワインはフランス・ボルドー地方のソーテルヌ、ドイツ・モーゼル地方やライン地方のトロッケンベーレンアウスレーゼ、そしてハンガリー・トカイ地方のトカイワインです。
伝説によると、17世紀半ば、オスマン帝国(トルコ)の侵攻を受けたハンガリーではブドウの収穫が遅れ、多くの生産者がワインの醸造を諦めました。ところが、収穫が遅れたブドウを「捨てるのはもったいない」と、腐ったようなブドウでワインを造った人たちがいました。それがトカイワインの始まりであり、世界初の貴腐ワインです。以上は文献としては存在していないのですが、専門家の間でもトカイワインが世界最初の貴腐ワインということで意見の一致をみています。ハンガリーワインについての良書「ワインの国ハンガリー トカイを巡りて」には、「よく知られた伝承は間違って、最初のアスー・ワイン(トカイワイン)は1650年頃としました」とあり、「貴腐ブドウから作ったワインの起源は1523年」としています。