甘口ワイン(デザートワイン)とはどんなものですか

辛口ワインにはEU基準に「1リットル当たり糖分が4グラム以下」という明確な指標がありますが、甘口ワイン(デザートワイン)には明確な指標がないようです。つまり「甘いワインが甘口ワイン」ということになります。作り方もさまざまです。

一般的な甘口ワインは、収穫時期を遅らせることによって糖分の高まったブドウを使うレイトハーベスト、樹上で凍らせることによって糖分の高くなったブドウを使うアイスワイン、そして貴腐菌の作用によって蜜のような香りと甘さを醸すブドウを使う貴腐ワインの3つだと思いますが、干しブドウワインもあります。

ワインのアルコールはブドウ果汁の糖分が発酵することによって生じますので、糖分の高い果汁を使っていても、アルコール度数は10～12%程度と低めです。しかし、発酵を途中で止めることで糖分を残す方法もあります。ポートワインやシェリー酒は発酵段階でアルコール度数の高いお酒を入れることで甘口ワインになっています。酒精強化ワインと言われており、アルコール度数が20度を超えるものもあります。